RDS for Oracle 18c の End of Support Timeline が発表されました
RDS for Oracle 18c のサポートが 2021/6/8 で終了します。現在、利用しているユーザはどういった対応をする必要があるのか、まとめてみました。
この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。
こんにちは、崔です。
先日、RDS for Oracle 11g のサポート終了 についてお知らせしましたが、18cについても、2020/6/28に AWS Forums でアナウンスがありましたので、まとめてみました。
Amazon RDS for Oracle - End of Support Timeline for 18c Major Versions
TL;DR
- サポート終了日 2021/6/8 までに手動でアップグレードする
- 期間内に手動アップグレードしない場合、サポート終了後のメンテナンスウィンドウ内で自動アップグレードされる
- サポート終了後は、18cのスナップショットからリストアしても19cにアップグレードされる
- サポート終了の前後3か月で、スナップショットをメジャーバージョンアップグレード可能
サポート終了について
まず、現在の Oracle Database のリリーススケジュールは下記リンクから確認可能です。
各バージョンのサポート終了日は次のとおりです。こちらは前回と変わりありません。
11.2.0.4 | 2020/12/31 |
12.1.0.2 | 2022/7/31 |
12.2.0.1 | 2022/3/31(限定的なエラー修正) |
18c | 2021/6/8 |
19c | 2027/4/30 |
RDS for Oracle 18c は、2021/6/8でサポートが終了され、19cへのアップグレードが必要となります。
(どうしても 19c にアップグレードできない場合は、DMSもしくは論理レプリケーションを行い、18cよりもサポート期間の長い 12.1.0.2 もしくは、 12.2.0.1 にダウングレードすることも検討して下さい。)
では、サポートが終了する場合、どのような対応が必要か、AWS Forumsで案内された内容をベースに、確認していきます。
インスタンスについて
RDS for Oracle 18c は、2021/6/8 でサポート終了となります。
2021/3/1以降、RDS for Oracle 18c では、License Include(以下、LI)のSE2、BYOL のSE2 , EE 共に新規のRDSインスタンスの作成が出来なくなります。
18c | 2021/6/8 | 2021/3/1 〜 |
また、既存のインスタンスは、サポートが終了するまでに手動でアップグレードする必要があります。
期間内にアップグレードしなかった場合は、それ以降の期間のメンテナンスウィンドウ内で、自動で 19c にアップグレードされます。
18c SE2は19c SE2に、18c EEは19c EEにアップグレードされます。
18c | 〜 2021/6/7 | 2021/6/8 〜 |
スナップショットについて
次に、スナップショットの取り扱いを確認します。
サポート終了日以降に、スナップショットまたはPITRからリストアした場合、自動的に19cにアップグレードされます。
サポート終了から約3か月経過となる2021/9/1からは、スナップショットからは戻せなくなります。
また、サポート終了の前後3か月間で、取得済みのスナップショットのメジャーバージョンをアップグレード可能となるようです。
2021/6/8 | 2021/6/8 〜 2021/8/31 | 2021/3/1 〜 2021/8/31 |
さいごに
サポート終了すると、稼働しているインスタンスはメンテナンスウィンドウ内でアップグレードされます。
また、スナップショットからのリストアも自動アップグレードされます。
可能な限り、事前にテストを実施して、手動アップグレードでの対応をおすすめします。
また、18cから19cへのアップグレードの場合は、11gからアップグレードする場合のように、Standard Edition 内で違いがある(SE1/SE/SE2)ということが無いため、非常にシンプルです。
稼働可能なインスタンスがアップグレード前後で違うということも、同一エディションでアップグレードされるため、気にする必要がありません。
時間に余裕のあるうちに、移行計画を立てていきましょう。
RDS for Oracle 11g サポートが今年いっぱいで終了します。現在、利用しているユーザはどういった対応をする必要があるのか、まとめてみました。
この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。
こんにちは、崔です。
そろそろ、RDS for Oracle 11g(11.2.0.4)のサポート終了が近づいてきました。
現在、RDS for Oracle 11g を利用している場合、どのような対応を行う必要があるのか確認していきましょう。
TL;DR
- サポート終了日 2020/10/31(LI), 2021/1/31(BYOL)までに手動でアップグレードする
- 期間内に手動アップグレードしない場合、サポート終了後のメンテナンスウィンドウ内で自動アップグレードされる
- 11gでは利用できていたmicroインスタンスが、12.2.0.1以降のバージョンでは利用できなくなる
- SEでは8xlargeまで利用できていたが、SE2だと4xlargeまでしか利用できない
- SE2で4xlargeインスタンスを利用するか、EEで8xlargeインスタンスを利用するか
- ライセンス料金にも注意
- サポート終了後は、11gのスナップショットからリストアしても19cにアップグレードされる
- サポート終了の前後3か月で、11gのスナップショットをメジャーバージョンアップグレード可能
サポート終了について
まず、現在の Oracle Database のリリーススケジュールは下記リンクから確認可能です。
2020/6/11 にリリースノートが更新され、19cのサポート期限が2027/4/30まで延長されていました。
各バージョンのサポート終了日は次のとおりとなっています。
11.2.0.4 | 2020/12/31 |
12.1.0.2 | 2022/7/31 |
12.2.0.1 | 2022/3/31(限定的なエラー修正) |
18c | 2021/6/8 |
19c | 2027/4/30 |
メジャーバージョン 11.2.0.4は、2020/12/31でサポート終了です。
では、サポートが終了する場合、どのような対応が必要か、AWSのForumsで案内された内容をベースに、確認していきます。
AWS Developer Forums: Amazon RDS for Oracle - End of Support Timeline for 12.2.0.1 and 11.2.0.4 Major Versions
RDS for Oracle 11g について
インスタンスについて
RDS for Oracle では、License
Incluede(以下、LI)と持ち込みライセンス(以下、BYOL)の2種類の利用方法があります。
11gの場合、LIではStandard Edition 1(以下、SE1)を利用できます。
また、BYOLの場合はEnterprise Edition(以下、EE)、Standard Edition(以下、SE)、SE1の全てのエディションを利用できます。
Oracle社は、Oracle Database 11.2.0.4 のサポートを、2020/12/31に終了することを発表しています。
RDS for Oracle 11g では、BYOLのEE, SE, SE1について、同様に 2020/12/31 で終了となります。
しかしながら、LIのSE1のサポートは2020/10/31で終了となります。(2か月早いです)
さらに、サポートが終了する3か月前からRDSインスタンスの新規作成が出来なくなります。
LIの場合は2020/8/1以降、BYOLの場合は2020/10/1以降になると新規作成できません。
SE1 | LI | 2020/10/31 | 2020/9/1 〜 |
SE1 | BYOL | 2020/12/31 | 2020/10/1 〜 |
SE | BYOL | 2020/12/31 | 2020/10/1 〜 |
EE | BYOL | 2020/12/31 | 2020/10/1 〜 |
また、既存のインスタンスは、サポートが終了するまでに手動でアップグレードする必要があります。
期間内にアップグレードしなかった場合は、それ以降の期間のメンテナンスウィンドウ内で、自動で 19c にアップグレードされます。
LIのSE1はLIのSE2に、BYOLのSE1はBYOLのSE2に、BYOLのSEはBYOLのSE2にアップグレードされます。
(BYOLのEEはそのままBYOLのEEとして19cにアップグレードされます。)
SE1 | LI | 〜 2020/10/31 | 2020/11/1 〜 | 19c SE2 |
SE1 | BYOL | 〜 2020/12/31 | 2021/1/1 〜 | 19c SE2 |
SE | BYOL | 〜 2020/12/31 | 2021/1/1 〜 | 19c SE2 |
EE | BYOL | 〜 2020/12/31 | 2021/1/1 〜 | 19c EE |
アップグレードの際に気をつける点があります。
まず、LIのSE1からLIのSE2にアップグレードする場合、インスタンスの利用料金が少し変わります。
あらかじめ、確認しておきましょう。
料金 - Amazon RDS for Oracle | AWS
また、19cや18c, 12.2.0.1 では、11gではサポートされていたmicroインスタンスがサポートされていません。
そのため、11gでmicroインスタンスを利用していた場合は、smallインスタンスへのスケールアップが必要になります。
こちらも、利用料金が変更になるので気をつけましょう。
Amazon RDS での Oracle - Amazon Relational Database Service
また、BYOLの場合、ライセンス料金も確認しておいた方がいいでしょう。
特に、SE1からSE2に変わる場合は、金額が大幅に変わることが想定されます。
(SEからSE2、EEからEEの場合も確認することをおすすめします。)
さらに、ライセンス上、注意する点もあります。
RDS for Oracle SE では、8xlargeインスタンスまで利用することが可能でした。
しかし、RDS for Oracle SE2 では、4xlargeインスタンスまでしか利用することができません。
(これは、SEでは最大ソケット数4まで利用可能だったものが、SE2では最大ソケット数2までしか利用できないことに関連します)
クラウド・コンピューティング環境における Oracle ソフトウェアのライセンス
そのため、現在、RDS for Oracle SE を8xlargeインスタンスで利用している場合は、
- RDS for Oracle SE2 を4xlargeインスタンスで利用する
- RDS for Oracle EE を8xlargeインスタンスで利用する
のどちらかの対応になると思います。
性能的に4xlargeインスタンスでも問題なければ、SE2を利用するのが良いでしょう。
ライセンス料金もおおよそ半額になります。
しかしながら、4xlargeインスタンスだと性能的に問題があり、引き続き8xlargeインスタンスを利用したい場合は、EEにアップグレードすることになります。
ただ、この場合、ライセンス料金の負担が非常に増加します。
例えば、Single-AZの8xlargeの場合、ハイパースレッディングの32vCPUなのでソケット数4、もしくは16Processorとカウントされます。
SEの場合はおおよそ840(4x210)万、EEの場合はおおよそ9,120(16x570)万となります。
10倍以上ですね…
(注意:ライセンス料金については、Oracle社もしくは代理店に必ずご確認下さい)
スナップショットについて
次に、スナップショットの取り扱いを確認します。
サポート終了日以降に、11gのスナップショットまたはPITRからリストアした場合、自動的に19cにアップグレードされます。
サポート終了から3か月経過すると、11gのスナップショットからは戻せなくなるようです。
また、サポート終了の前後3か月間で、取得済みのスナップショットのメジャーバージョンをアップグレード可能となるようです。
LI | 2020/10/31 | 2020/11/1 〜 2021/1/31 | 2020/9/1 〜 2021/1/31 |
BYOL | 2020/12/31 | 2021/1/1 〜 2021/3/31 | 2020/10/1 〜 2021/3/31 |
さいごに
サポート終了すると、稼働しているインスタンスはメンテナンスウィンドウ内でアップグレードされます。
また、スナップショットからのリストアも自動アップグレードされます。
可能な限り、事前にテストを実施して、手動アップグレードでの対応をおすすめします。
また、BYOLの場合は、アップグレードに向けたライセンス確認を忘れないようにしましょう。
18c のアップグレードはこちらで。
公式ブログも公開されました。