Show 三菱アウトランダーPHEV Sエディション(4WD)/アウトランダーPHEV Gプレミアムパッケージ(4WD)いつの間にかプレミアム 2018.09.15 試乗記 大規模なマイナーチェンジを受けた「三菱アウトランダーPHEV」に試乗。既にデビューから6年目となる同車だが、走りの面での古さは皆無。三菱が手塩にかけて育てたことで、今やプレミアム感すら漂わせるクルマへとステップアップしていた。 接着剤の威力また見違えた。いや、外観はヘッドライトやグリル、アルミホイールのデザイン変更程度のお化粧直しにとどまっているので、より正しく言うと乗るとその違いにびっくりするということだが、それにしても接着剤だけでこんなに変わるのか! と驚いた。アウトランダーPHEVは新世代プラットフォームでなくても、既存のものを改良してここまでできるということの証拠である。あれ、待てよ。前にも同じようなことを言った覚えがある、と思ったら、2017年に「Sエディション」が登場した時にも同様に驚いたことがあったではないか。その際はトップグレードのSエディションにのみ構造用接着剤を導入してボディー剛性を高めたということになっていたが、今回は全モデルに、しかも範囲を広げて導入されている。 アウトランダーPHEVは2013年のデビューから、ほぼ毎年改良を受けて進化してきたが、今回はPHEVシステムの9割を改良したというほど、ボディーも含めて手を付けていないのは燃料タンクぐらいというから本来はフルチェンジ級のビッグマイナーチェンジである。 Sエディションは既に最近はやりの構造用接着剤を使用していたが、それはボディー後半部の開口部まわりだけにとどまっていた。実は製造工程上の都合によるらしく、手作業で行っていたという。それが今回からは前後ドアおよびテールゲートまわり、さらにリアホイールハウスのボディーパネル接合部など広範な部位に採用、またガソリンエンジン車にも同時に導入された。残念ながらガソリン車の試乗車は用意されていなかったが、おそらく見違えるようにしっかりしているはずだ。 これだけ一気に採用できたのは、「エクリプス クロス」を開発する際にラインを改良、量産にも対応できるようになったおかげだという。またリアダンパーの容量もアップしている。従来型のSエディションと乗り比べると、クルマ全体の建て付けのしっかり具合がまるで違うことが分かる。不整路面を突破しても安手な振動やノイズがきっちり遮断されており、後述するパワートレインの改良も相まって、より静かでスムーズかつ力強く、今やプレミアム感さえ漂うほどである。 PHEVシステムの9割を改良ご存じのようにアウトランダーPHEVは、日本車では数少ない、というか唯一のSUVのPHEVである。モーターで後輪も駆動する4WDであることも他のクルマとは異なるユニークな点だ。そのエンジンとPHEVシステムが新型では一新されている。リチウムイオン電池のサイズはそのままに容量は約15%(12kWh→13.8kWh)拡大、出力も10%向上し、電動走行可能な距離は60.8kmから65.0kmに伸びている。 エンジンは従来の2リッター4気筒DOHCから2.4リッターアトキンソンサイクルエンジンに換装され、出力とトルクは118ps/4500rpmと186Nm/4500rpmから、新型は128ps/4500rpmと199Nm/4500rpmにパワーアップ、さらにモーターもリアのみ82psから95psへ増強されている。 もっともエンジン排気量アップの狙いは、モーター走行時の余裕を生み出すことだという。もともとアウトランダーPHEVは、できるだけモーター走行を優先させるEV寄りのキャラクターだが、加速の際などエンジン始動のタイミングと回転上昇を制御することで、スムーズさと静粛性をさらに向上させたという。 エンジンはさらに黒子に実際、新型はエンジンが始動しても一気にビーンとノイズが高まるのではなく、徐々に大きくなるように調教されている。従来型に対しては、モーターで静かに滑らかにスタートしても、エンジンが始動した場合の“落差”がプラグインハイブリッドらしくない、というユーザーの声が多かったらしく、新型はその要望に応えたというわけだ。床まで目いっぱいにスロットルペダルを踏み続けなければ、ほとんどエンジンの存在を意識しないで済むぐらいである。 もちろんパワートレインが強化されたおかげで、思い切り踏まなくても力強いレスポンスが手に入るということもあるが、エンジン音だけが目立つことがないように巧妙に制御されている。 また従来の「NORMAL」「LOCK」両モードに加えて新たに「SPORT」モードと「SNOW」モードが追加された。SPORTモードを選ぶと、右足に対する反応が鋭すぎるのではないかと思うほどレスポンスはシャープだが、アウトランダーPHEVの場合は後輪を駆動するモーターをコーナリングに積極的に利用しているのが特徴であり、1.9tもあるSUVとは思えないほど身軽にグイグイ曲がっていく。4輪の駆動力を適切に制御する三菱自慢のS-AWC(スーパーオールホイールコントロール)の効果だろう。ちなみにステアリングレシオも速められ、ロックトゥロックで3.25回転から2.75回転へおよそ0.5回転分クイックになっている。 目新しさはないが実用的最上級グレードのSエディションはもともと専用のビルシュタイン製ダンパーを装備しており、しっかり引き締まった足まわりを持つ。他のモデルでは比較的姿勢変化が大きめのもっと穏当なセッティングとなるが、ボディー剛性がアップし、足まわりを見直したおかげで、Sエディション以外でもまったく不安のない、しかもフラットでしなやかな乗り心地を備えている。タイヤのバタつきをまったく感じさせないSUVは、ハイブリッドの如何(いかん)を問わずなかなかお目にかかれるものではない。SUVというキャラクターを考えれば、Sエディション以外のモデルでも十分にお薦めできると思う。 インストゥルメントもかなり手直しが加えられてはいるが、もともとの設計年次が古いせいで(ガソリン車の「アウトランダー」は2005年デビュー)、Aピラーやウインドシールドの角度、四角い居住空間、高く立ち気味のダッシュボードの形状など、全体的に懐かしいというかちょっと古くさい雰囲気は否めない。 だがむしろ、それゆえに今どきの“クーペライク”なSUVとは異なり、ルーミーで扱いやすく実用的と感じる人もいるはずだ。フルモデルチェンジできればそれに越したことはないのだろうが、そういう部分に価値を見いだすお父さんの期待にはアウトランダーPHEVは十分に応えてくれるはずである。 (文=高平高輝/写真=小河原認/編集=藤沢 勝) テスト車のデータ三菱アウトランダーPHEV Sエディション ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4695×1800×1710mm テスト車の年式:2018年型 三菱アウトランダーPHEV Gプレミアムパッケージ ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4695×1800×1710mm テスト車の年式:2018年型 アウトランダーPHEV PとGの違いは?最大の違いは後席用USBポートとシートにあり まず新型アウトランダーPHEVは全車に9インチのスマホ連携ナビとフル液晶メーターが標準装備となる。 最上級グレード「P」にのみBOSEプレミアムサラウンドシステム(9スピーカー)が標準装備となり、中級グレード「G」には10万4500円のメーカーオプションとなる。
新型アウトランダーPHEV 補助金 いくら?補助金は新型アウトランダーPHEVは55万円
また、ガソリンなどの燃料高騰に対する処置として当初50万円の補助から5万円の追加となり、55万円の補助となりました。
アウトランダー 納期は いつ 頃?納期の目安 最近新型アウトランダーを注文した場合の納期は目安として伝えられるのは 約 2か月~約6か月のようです。 グレードや、塗装色やメーカーオプションなどで大きく納期に差があるようです。
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